川道
曇りときどき晴れ。
とても小さな現場(扉の設置を頼まれた)の帰りに、少し気になっていた「川道」らしきものを歩いてみた。GoogleMapを出してみると、神田川の支流のようだ。昔はなんという名前だったのだろう。
途中、この川道と直交する道々には、コンクリート製の橋の欄干らしきものがあり、川道の人の通行のために間がカットされていた(写真)。
昔は賑わっていただろう商店街(みのり商店街)や庚申塚もそれら直交する道のなかにあった。ある橋の欄干には「・・・昭和○九年云々」と書かれていたから、昭和の途中までは川だったのだろう。
永くあり続けるだろうと思われた、小川、橋、街路の賑わいなどが、おそらく数十年の間にかたちを変え、やがては消えてなくなろうとしている。
音楽は、その時その時に演奏されるが、音とともに消え去る。作曲されてからこれまでの間に、どれだけの素晴しい演奏があったのだろう。今となっては誰も知らない。建築もそう、人間もそうなんだろう。
*どうも「川道」という言葉は無いらしい。「昔、小川だったあとを暗渠にしたところ。」くらいの意味で使っています。
今日の事務所 〜荒木毅建築事務所の 日々の覚書 〜