2008年09月30日

楽しいばかりでは無いようだ

小雨。

朝、役所に行ってみる。

前回同様少々抽象的な原則を説明される。こちらから幾つかの場合を設定し質問を繰り返して、ようやく幾つかの具体的な内容を聞き出す。
昨日来られたKさんの敷地はそのままでは建替えが難しい。周囲の方々の協力を得るための準備と活動をしなくてはならない。それは分かっている。
だが、敷地の権利関係を調整するのは実際には大変難しい事である。本当は周囲の方々の協力が得られなかった場合にはどうなるのか、どういう手だてがあるのかと言った現実的な内容を聞きたかった。今回の事は、敷地の持ち主の責任でもあるが、行政の姿勢の問題でもあるからだ(数十年前に敷地を分割した際に建築基準法に適合しているかを照合しなかった当時の住民の責任でもあるが、これまで住民にきちんと周知をしてこなかった行政にも問題が無いとは言えないと思われるからだ)。現時点では行政は深入りを躊躇っているように感じられ、少々情けないような気持ちになった。
都内に多くあるこう言った敷地がこれからどうなっていくのか?売るにも売れず、老朽化した古屋が倒壊するまで建ち続け、その後は何も建築できない空地が住宅地のあちこちに虫食い状に出現する。地域の姿としてそれが妥当と区は考えているのだろうか(まさかそんな事は無いだろう)。本当はそこを聞きたかった。
一般的な言説を繰り返すだけでなく、現実の状況を見て、東京の住宅地を具体的に改善していく手だての話しを、いつも出来ると楽しいのだが。


夕方電話あり。先日お目に掛かり、設計を依頼して下さるかと期待していた方が他に頼むとの事(少々落ち込む)。まぁ、きっとこの次は、僕らの作るものを良いと思って下さる建て主さんが、どこかから見つけ出して下さるだろう。

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17:28








今日の事務所 ~荒木毅建築事務所の 日々の覚書 ~


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プロフィール

荒木 毅

東京都杉並区の南阿佐ケ谷にて、住宅を中心に建築の設計をしています。散歩するのと歌うのが好きで、混声アカペラクインテットにハマってます。

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